2012年06月08日

新・日本紀行;温泉と観光(25) 「釧網本線」

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海道を行く 

新・日本紀行;温泉と観光(25) 「釧網本線」






釧路湿原観光専用列車・ノロッコ号(JR北海道提供)


小生2008年初夏、札幌から然別温泉、釧路、川湯温泉、網走を巡った際、この釧網本線に乗車して釧路湿原の大自然を目の当たりにした。
序(ついで)ながらここで「釧網本線」(せんもうほんせん)沿線の観光案内をしてみよう。


【釧路発14:52(釧網本線ノロッコ4号)⇒塘路着15:50 塘路発16:19⇒川湯温泉着17:22】

釧網本線ノロッコ号は、釧路湿原観光専用列車で客車はオープン型、座席も外部展望がしやすいように設えてある。 
走行は普段の列車よりゆっくりで、特に主要地になると車内ガイドを聞きながらスピードも極端に遅くなり、写真撮影のタイミングも計ってくれる。ただ、ノロッコ号は湿原の中心ともいえる「塘路」までである。

何しろ「釧網本線」は、釧路から網走まで、三つの国立・国定公園を貫く日本でも有数、北海道随一の好景観路線なのである。



釧網本線」の釧路駅を出発した列車は、次の東釧路で根室本線と別れ釧路湿原を北上する。
湿原の中を走るようで、特に広大な日本一の湿原原を堪能するには左側車窓がよかろう。 「釧路湿原駅」という駅もあり湿原の中枢とも言えるところで、時間が許すなら途中下車して「細岡展望台」で釧路湿原の展望を満喫するのもよい。 
又、「塘路駅」あたりでは「塘路湖」、「シラルトロ湖」の展望も絶佳である。

釧路湿原を北部へ進むに従い、「五十石」(ごじっこく)駅のあたりで湿原が果て標茶(しべちゃ)に着く。
この標茶駅は嘗て国後島が望める根室標津までの「標津線」が走っていた、このことについては先に述べたが。 

湿原が果て、標茶から摩周にかけては牧場も多くなり、牛が草を食む風景が見られるようになる。
摩周駅」は阿寒国立公園の玄関口で、以前は「弟子屈」という駅名であった、「てしかが」と読むが、温泉地としても有名である。

元々は弟子屈温泉と呼ばれていたが、摩周湖への観光拠点であることを判りやすくするため、温泉地名に現在の呼称である摩周温泉が用いられて、1990年にはJR弟子屈駅も摩周駅と改称されている。 
この辺り、冬季の冷え込みは厳しく、摩周、川湯辺りでは空気中の水分が凍ってキラキラひかる「ダイヤモンドダスト現象」が見られる所でもある。


摩周から「緑駅」(みどり)にかけては、阿寒国立公園の中を走る。 

沿線にある川湯温泉は、北海道でも有数の規模の温泉であり、人気の「屈斜路湖」にも近いが、しかし駅は何故か無人駅でらしい。 駅近くからは、硫黄の蒸気を噴出す硫黄山が不気味な姿をさらけ出しているところでもある。

川湯温泉から緑にかけては、釧路支庁と網走支庁の境界がある山越えの区間で、駅間距離も沿線最長の14.5kmあり、列車は湿原の開けた空間から鬱蒼とした森林の中を走ることになる。

次に、緑から知床斜里にかけては対照的に田園風景が広がる。
このあたりの田園風景は、本州以南のそれとは異なり、ジャガイモ、麦畑やビート畑などが広がり、いかにも「北海道の大地」といった感じである。 
車窓右側には、裾野が緩やかで頂上がとがった斜里岳が美しい山容を見せており、田園風景に彩りを添えている。 
その「知床斜里駅」は「世界遺産・知床」の玄関口でもある。



知床斜里を出ると、いよいよ車窓右側にオホーツク海が見えてくる。
こちらは、やはり流氷が沿岸まで押し寄せる厳寒期が見ごろであろう、一面流氷に閉ざされる風景は、まさに幻想的であり圧倒的迫力で迫る。 
ただ、列車は海岸沿いの小高い丘陵の間を走る区間が多く、実際に海が見える区間は意外と少ないという。 

一方、浜小清水から北浜にかけては、車窓左側に小清水原生花園が広がり、夏場は様々な花が咲き乱れる爽やかな風景が広がる。 
こちらには先に紹介した駅舎の洒落た「原生花園駅」という臨時駅もあり、季節ともなると停車駅となって多くの客が訪れるという。

まさに北海道の夏の優しさと冬の厳しさを、同時に味わえる路線である。 
本線は、オホーツク海と濤沸湖に挟まれた細い砂州の間を進む。 

又、この区間は別名「グルメライン」と呼ばれており、止別・北浜・藻琴の各駅は、駅舎に食堂や喫茶店を併設しており、浜小清水駅には道の駅も併設されている。 
尚、「北浜駅」は、目の前がオホーツク海で、オホーツク海に最も近い駅として知られている。
終点の「網走」は、釧路と並ぶ道東観光の玄関口である。市内にも、網走刑務所・モヨロ貝塚・天都山など見所については既に述べているとおりである。


まさに釧網本線は、日本中のどこを探しても、これだけ全線に亘って広大に広がる風景は、北海道でしか見ることができないであろう。 
近年は沿線の豊富な観光資源を背景にして、トロッコ列車(ノロッコ号)やSL列車などの観光列車が通年運転され、又、団体臨時列車も多く、リゾート列車、お座敷列車が入線することもあるという。

特別事例として、2007年4月より藻琴駅〜浜小清水駅間において、「デュアル・モード・ビークル」といわれる車両が試験営業運転されているらしい。往路は軌道、復路は道路を通る循環ルートで土日・祝日のみの運行を予定しているとか。

デュアル・モード・ビークル(DMV:Dual Mode Vehicle )とは、軌道と道路の両方を走れる構造を備えた車両(バス、軌陸車)であり、日本においては、利用の少ない路線のコストを削減するためにJR北海道などで開発を進めているという。

次回は、 「登別温泉



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posted by tobiori at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 北海道(南) | 更新情報をチェックする